梅雨どきの食養生〜インドの油ギーとお粥で胃腸を健やかに

・梅雨どきの食事で気をつけたいこと

私が住んでいる関西は、とうとう梅雨入りしました。

前回は、梅雨時の冷えやエアコンによる乾燥を和らげるオイルマッサージのお話をしました。

この時期、カラダは水分を溜めこみ、重さや滞りを感じることが多くなってきますね。

そんなカラダに溜まってくる水分・湿気を外に出すために、瓜科の食物や豆類などを摂りましょうと、中医学の薬膳の食養生についてご紹介したこともありました。

さて一方で、雨の後の蒸し暑さや、外気のジメジメした感触を吹き飛ばしたいとばかりに、冷たいものを口にする機会が増えませんか?

又、さっぱりしたものを食べることが増えて、油分を摂る機会が減ったりしませんか?

さっぱりしたもの、あっさりしたものが食べたいと和食中心の食事が増えるのは、日本人のわたしたちのカラダには自然でいいことだなと感じますし、私もこの時期は野菜中心のシンプルな食事が多くなります。

そこに、良質の適度な油分を足してあげると、カラダの内側から潤して、ホルモンバランスも整えやすくなります。

今日はこの時季の食養生として、インドのお粥を紹介していきますが、その前に、インドで古くから使われているオイル「ギー」を紹介しますね。

インドのオイル〜ギーのお話

「ギー」という言葉を聞いたことはありますか?

ギーは、インドで古くから食されているオイル。
インドの生命科学アーユルヴェーダでは、最高の油脂と言われています。

数年前から、輸入食材店を始めとして、日本でも販売されているので、目にされた方や買ってみた方もいらっしゃるかもしれませんね。

このギー、実はご自宅で、無塩バターから作ることができます。

無塩バターから水分を蒸発させ、不純物を取り除いていくだけなので、私も家で作って常備しています。

この油脂には、抗酸化作用のあるβカロテン、安全な脂質である飽和脂肪酸、オレイン酸などの必須脂肪酸である不飽和脂肪酸を含み、特に抗酸化作用に期待できるそうです。

又、アーユルヴェーダでは生命力を増加させるとされており、同時に消化力を上げる、疲労や発熱を抑える、デトックス効果などたくさんの効能が伝えられています。

このギーは、軽さと乾燥を特性とするヴァータの性質や、熱と鋭さを特性とするピッタの性質を和らげると言われており、ドライアイや目の疲れに瞼に塗ったり、眠れない時などにおでこに塗ると良いとされています。

私も、PCの画面を見過ぎていると感じる時や、考え事が止まらなかったり、イライラしてるなぁと感じる時などにお世話になっています。

もちろん、いつもの料理に使って、炒めたり、蒸し野菜やパンに添えたり。

ひと息入れる時に、コーヒーやカモミールティー、そして寝る前のホットミルクにも加えたりします。
バターよりも軽やかで、考えすぎて忙しい頭の中も鎮めてくれるので、梅雨どきのぐるぐる巡る思考の渦にもいいかもしれませんね。

それでは、作り方をご紹介します。

【準備するもの】

無塩バター

ステンレス製など焦げにくい鍋

あく取り

厚手のペーパータオルやガーゼ

ざる

煮沸消毒済みの保存用の瓶

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2.クリーム色の泡

【作り方】

1.鍋に無塩バターを入れて、火にかけます。最初は弱めの中火でバターを溶かしていきます。

2.バターが溶けだすと、金色になり、やがてほわほわとクリーム色の泡が表面に現れます。

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3.表面の泡が固まってきたら、丁寧に掬います

この泡が生まれたら、弱火にしましょう。

3.表面のクリーム色の泡を丁寧に灰汁取りなどで掬っていきます。

できるだけ鍋をかき混ぜないようにしながら、根気強く掬い続けてくださいね。

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4.底が軽く茶色に焦げてます

4.表面の泡が段々と小さくなり、鍋の中に再び金色が見え始めます。

鍋の縁や底が、チリチリと少し茶色く焦げ始めたら火を止めます。

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金色の甘い香りのギー
出来上がりです。

5.ギーを程よく冷まし、ペーパータオルやガーゼを敷いたザルで漉して、保存瓶に移して保存しましょう。

夏場は溶けやすいので、冷蔵庫での保管して、使うといいですよ。

気温が下がってきたら、室温で保存可能です。

不純物が取り除かれているので、清潔なカトラリーを使っていれば、1年くらい使用できます。

・インドのお粥の話

インドにもお粥ってあるの?って思いましたか?

あるんです。キチュリやキチャリと呼ばれています。

胃腸が疲れている時や、食べ過ぎたなぁと感じている時、デトックスしたいと思った時などに勧められます。

日本のお粥は、白米や玄米などお米100%で作り、塩くらいしか入れないシンプルなものですが、インドのお粥は豆と米、スパイスを使って作ります。

水の量は、体調に応じて調節をしていいし、体調やお好みで、細かく切った野菜やナッツ、レーズンなどを入れるのもお勧めです。

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私がよく作るのは、消化によいイエロームングダル(ダルは豆のこと)を使ったもので、体調を整えたい時、デトックスしたい時や、軽い食事にしたい時などに。

又、野菜たっぷりのインドのスパイスカレーやお惣菜と一緒に、ご飯がわりにもしています。

今回は、ベーシックなイエロームングダルのキチュリをご紹介します。

前段でご紹介したギーを使うと、消化力も上げてくれるので、ぜひギーもお粥も作ってみてくださいね。

【材料】(2~3食分)

イエロームングダル カップ1/2

バスマティ米(日本米でも大丈夫) カップ1/2

水 2カップ~3カップ

塩(できれば岩塩) 小さじ1/2くらい~お好みで加減してください

ギー 大さじ1

※ホールスパイス※

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マスタードシード 小さじ1/2

クミン 小さじ1/2

※パウダースパイス※

ターメリック 小さじ1/5

【下準備】

イエロームングダルと米は、それぞれ洗って、水に浸しておく。

【作り方】

1.鍋にギーを入れ、少し温めてから、マスタードシード、クミンシード、クローブを入れます。

マスタードシードがパチパチと音を立てて軽く弾け、クミンシードが軽く色づくまで、1~2分待ちます。

2.水に浸したイエロームングダルと米を鍋に入れます。水分も一緒に入れて大丈夫。

始めは蓋をせずに中火にかけ、沸騰したら、塩とターメリックパウダーを加えます。

それから鍋に、半分蓋をずらして乗せ、弱火にしましょう。

3.豆と米が柔らかくなるまで、時々焦げつかないように底からかき混ぜながら、30分ほど様子を見ながら煮ます。

途中で足りなくなったら、お湯(分量外)を加えてくださいね。

水分量は目安なので、適宜加えたり、減らしたり加減をして、好きな柔らかさに炊きあげてください。

刻んだ野菜を入れたお粥を作る時は、ホールスパイスの香りを出した後、炒めてから、豆と米、水を加えてください。

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レーズンは、塩とターメリックを加えるときに一緒にどうぞ。

梅雨時は、消化力が落ちます。そして、自律神経が乱れやすく、お腹の調子を崩しやすい時季。

できればそんな胃腸を労わるように、消化しやすいカラダにやさしいご飯を、時々は心がけてみてくださいね。

雨が続いて、気持ちが沈んで重たくなった時は、穏やかな動きを繰り返しながら、カラダと呼吸を整えるリラックスヨーガがお勧め。

或いは湿気や蒸し暑さで、イライラが増して、頭が騒がしかったり、考えることと行動が一致しないことに気づいたら、カラダとこころ、頭を鎮めて整えていくリストラティブヨーガやヨーガニドラをどうぞ。

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梅雨どきの食養生〜インドの油ギーとお粥で胃腸を健やかに” に対して2件のコメントがあります。

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