梅雨を心地よく暮らす〜アーユルヴェーダのお話とオイルマッサージ

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日本では、本格的な夏の前に、梅雨がやってきます。

梅の実が熟す頃の長雨。

私にとっては、梅シロップや梅酒、梅干しなど梅仕事が楽しい季節。
一方、梅雨と言えば...長雨による湿度の高さや、気圧の変化、街中の冷房がもたらす冷えによって、カラダは水分を溜め込みやすく、むくみや重だるさ、胃腸の不調を感じる方も多いですよね。

そこで、今日は梅雨どきを気分よく過ごしていけるヒントをお渡しできたらと思っています。

梅雨どきのおうち時間

おうちを夏のしつらえに

雨に降られると、外に出かけるのが億劫になって、家にこもりがち。

気持ちもなんだか重くなって、イライラしたり、ソワソワしたり。

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そんな時は、家にいる時間を使って、おうちの中を夏仕様に変えて見ませんか?

私は、夏のしつらえに
ガラスの器や涼やかな色めの食器を出してきます。
ぽってりとした土ものの器やスープ用のカップ、グラタン皿などは、食器棚や戸棚の奥でお休みを。
ランチョンマットの色や素材を白や紺、ターコイズなど眼に涼しいものに。
箸置きも竹やガラスのものに変えたりしています。

ガラスの器は、葉物などのグリーンだけを活けてみたり
紫陽花の花を一つ一つ 丈の低い浅い器に水を張って浮かべてみたり
花の代わりに果物を飾るのも、実用を兼ねておすすめですよ。

すだれをかけたり、カーテンの素材や色を軽やかなものに変えてみたり。
風鈴を吊るして、雨の合間の爽やかな風をより感じられるよう、窓辺をしつらえてみてもいいかも?

重だるい気分や元気が出ない時は、爽やかなミント系やシトラス系、ローズマリーやユーカリ、ティーツリーなどのアロマオイルを焚いてみては?
そして、雨雲が太陽を隠して薄暗いなら。小さなキャンドルを灯して、明かりをとりながらジメジメも軽やかにしてみてください。

そして、ぜひぜひこの時期も、お風呂に入りましょう。

梅雨どきにお風呂?

この季節、蒸し暑いし、サッとシャワーで汗だけ流してすませてませんか?
実は梅雨の時期も、お風呂に入ることが勧められるのですよ。

え?なんで?って思いますよね。
梅雨に特有の湿気の多さや低気圧は、私たちが考えるよりも、カラダにはずっと大きなストレスとなるとのこと。

カラダがストレスを受けると・・・行動する・闘うモードの交感神経が優勢になり、自律神経が乱れがちになります。
そのため、この時季になると、頭痛やだるさ、関節の痛みや腰痛などの不調を感じやすくなり、さらに交感神経が働きすぎて、いつもよりも痛みを強く感じやすいと言われているそうです。

交感神経が優勢になりすぎている時は・・・
ため息をつくように、口から呼吸を外に送り出すことが一番手軽ですぐできる対処法です。
そして、温泉好きな方も多いと思いますが、交感神経の働きを鎮めて、副交感神経のスイッチをONにするには、ぬるめのお風呂に入ることもおすすめ。
この時季は、38℃~40℃くらいのぬるめのお湯に、15分ほどの入浴が勧められています。
草花がお好きな方は、夏前に育ちすぎたハーブを切り戻して、ガーゼなどに包んで湯船に浮かべたりできそう。
夏用の入浴剤も最近はよく見かけるので、お気に入りの入浴剤を見つけてみるのも楽しそうですね。
湯船に浸かって入浴すると、エアコンで冷えたカラダもほどよく温まりますし、首や肩のこわばりもゆるまって楽になるといいですね。

お風呂上がりに、足裏やふくらはぎなどをマッサージして、さらにリラックス効果を高めたり、1日を振り返って感謝ノートやほめほめノートを書いたり。
外に出かける元気が出ない時がチャンス♡
おうちでたっぷりとわたしをいたわる時間を過ごしてくださいね。

インドの生命科学〜アーユルヴェーダを日本の梅雨に活かしましょ

今日はもう一つ、インドの生命科学「アーユルヴェーダ」の知恵から、梅雨時を心地よく健やかに過ごすアイディアをご紹介します。

アーユルヴェーダってなんですか?

「アーユルヴェーダ」という言葉を耳にされたことはありますか?

アーユルヴェーダは、サンスクリット語で「アーユス」=生命「ヴェーダ」=知恵を語源とした「生命科学」であり、健やかに幸せに生きるための智慧。
ヨーガと共に生活に取り入れることで、日々を豊かに、心身を健やかにしてくれる知恵や自然に寄り添う暮らし方をたくさん伝えています。

インドと日本では地域による環境や気候、体質の違いがあります。
そしてアーユルヴェーダが伝えられ始めたのは何千年も昔のため、時代の変化や科学技術の進歩によって、生活も変化しました。
その為、全てをその通りにする必要はないし、現代の生活に合わせていってもいいと私は思っています。
日本の「おばあちゃんの知恵袋」のように、同じアジアのインドの伝統医学を取り入れることは楽しい🎵
そんな感覚で、私は生活に取り入れていますし、自分の体質や生活に合う形や方法を取り入れていくことが一番です。

さて、アーユルヴェーダでは、人のカラダやこころの性質を3つに大別して説明します。

つまり、世界はなべて空間・風・火・水・土の5つの元素で構成されているとし、人のカラダやこころの性質(ドーシャと言います)をヴァータ(空間+風)ピッタ(火+水)カファ(水+土)の3つをベースに、その多様な組み合わせで捉えていきます。

そして、わたしたちを取り巻く自然界の変化が、この3つの性質のバランスを変化させ、自然の一つである私たちのカラダやこころにも変化をもたらすと考えます。

ドーシャについてや、アーユルヴェーダについては、別の機会にまた詳しくお伝えしましょうね。

アーユルヴェーダの智慧を日本の梅雨に活かすには?

日本の梅雨は、くるくる変わる幼な子の表情のように
雨が多いため、湿度が高く、陽が差さなくてひんやりじっとりした日。
風が強く吹いて、肌寒い日。
雨上がりで湿度は高いまま、急に太陽が元気に照りつけて、むわっと蒸し暑い日。
晴れの日が続いて、真夏のようにジリジリ暑い日。
などなど、毎日、あるいは1日の中でも天候が大きく変化します。

天候の変化は、気温や湿度の変化へとつながり、私たちのカラダのドーシャバランスを崩します。
つまり梅雨は、心身の健やかさを保つことが難しい時季。

アーユルヴェーダの知恵から見ると、この時期は主に土と水の要素からなる「カファ」と、空間と風の要素からなる「ヴァータ」がバランスを崩しやすいと言われています。

例えば、この時季のカラダは、外気の水分を溜めこみやすくなります。
そして、雨が続くと外出も減るので、カラダを動かすことが少なくなったり、なんとなくカラダを重く感じて、いろんなことが億劫になったりするでしょう。
そんなじめっとした水や重たく固い土の性質〜「カファ」の質が増えすぎたときには、穏やかにカラダを整えるヨガのポーズなどのレッスンや、雨の合間をぬっての散歩などがお勧めです。

一方で「ヴァータ」は、風と空間の性質を持ち、軽く、動きやすい、そして冷たさという性質を持ちます。
雨雲が空をおおって、太陽の光や熱を遮り、風が吹くことも多い梅雨は、この「ヴァータ」もバランスを崩しやすいと言われています。
例えば、体内に取り込まれた水分が冷やされて、足のつま先を始め下半身が冷えたり、ぎっくり腰など腰の不調や、便秘など、カラダの不調として感じることが多くなりませんか?
これらの不調を和らげるのにお勧めなのが、オイルマッサージ。

そこで、梅雨時のアンバランスを整えるためにお勧めしたいことの一つ〜オイルマッサージを今日はご紹介しましょう。

セルフオイルマッサージで 梅雨どきのカラダを整える🎵

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「アーユルヴェーダ」と聞くと、マッサージを思い出される方も多いと思います。

アーユルヴェーダのマッサージは、アヴィヤンガと言い、元々は治療として行われ、体質や症状に合わせて選ばれたオイル〜ハーブなどを調合したオイルを用いて行われます。
日本では、治療としてより、サロンなどで施術されるオイルマッサージの方が、身近かもしれませんね。
いろんな方が学ばれて、施術されているオイルマッサージも、いつか体験していただきたいのですが・・・
日々のセルフケアとして、おうちでのセルフオイルマッサージもとても効果が高く、アーユルヴェーダでは大切なケアの一つです。

梅雨どきにオススメのオイルとマッサージの方法⭐️

人それぞれカラダの性質にも個性があり、セルフマッサージとはいえ、厳密に言えば、ドーシャによっておすすめのオイルは異なります。

ただ、先ほども記したように、この時季は水の要素を多く含むカファの質が増えて、カラダに水分を溜め込みやく、冷やされると同時に、風や太陽の恩恵が乏しい影響を受けて、ヴァータのバランスも崩れがち。
「太白ごま油」でのマッサージは、カラダを温めて、この時季特有の冷えや乾燥を和らげてくれるため、勧められることが多く、私も日々実践しています。

料理によく使われる茶色いごま油ではなく、最近よく目にするようになった白いごま油。
日本のごま油の場合は、キュアリングと呼ばれる工程を省いて使用しても大丈夫。
ごま油を適量手に取って、手のひらで温めてから、やさしく足の指先からマッサージしていきます。
全身のマッサージが一番ですが、時間を取りづらい時は、足裏や膝からくるぶしにかけてなど、脚だけでもマッサージをしてみてください。
もし可能ならば、腰の辺りやお腹もぜひ。

オイルマッサージ後は、10~15分時間をおいてから、オイルを拭き取ったり、シャワーなどで軽く流してあげましょう。
或いは、半身浴をしながら、オイルをカラダに浸透させるのもおすすめです。
オイルがカラダの中の老廃物や不要なものを吸着して、デトックスをしてくれると同時に、関節や骨に沁み込んで、滑らかにしたり強くしたりしてくれます。
そして、なにより肌が潤って、ふわふわもちもち柔らかくなって、私はいつも嬉しくなってます。

もし、雨が続いてカラダが水分を多く含んでいるなと感じたら、オイルマッサージの前にボディーブラシでブラッシングしたり、ガルシャナと言われる絹手袋での寒風摩擦を行なってから、オイルマッサージを行なってみてください。

オイルマッサージのこぼれ話

オイルマッサージにおすすめの時間帯は、朝の起床後、又はヴァータの質が乱れやすい夕方です。

起きぬけのカラダに、オイルを染みこませた後、サッとシャワーで流して、ふわもちピカピカの肌になったら、気分よく笑顔で一日過ごせますよ。
或いは、夜を迎える前に、1日頑張ったわたしと、共に頑張ってくれたカラダをいたわるように、手で優しく肌に触れてあげる時間を持てたら、onとoffの切り替えにもなりますし、健やかな眠りの準備にもなります。

ご自分の手で、大切なカラダを労わるようにマッサージすることは、幸せホルモンとも呼ばれている神経伝達物質〜セロトニンの脳内分泌も促してくれます。
1日の疲れを、セルフオイルマッサージで和らげて、ふわっとカラダとこころを緩め、ほどいて、リセットしてあげましょう。

尚、オイルマッサージは、デトックス効果が高いため、月経中や食後などお腹がいっぱいの時、妊娠中は避けてくださいね。
私は外から家に帰って、夕ご飯を食べる前に、ひと息入れるようにオイルマッサージでリセットします。

又、雨上がりでもわっとした日など、湿度と気温で、カラダに熱がこもっていると感じる時は、ココナッツオイルでマッサージしてみてください。
カラダの熱を冷まし、整えてくれます。
私は、手足や顔などはココナッツオイル、お腹や腰はごま油と使い分けたりしています。
ご自分で試して、ご自分に合ったオイルを見つけてくださいね。

詳しいマッサージの方法は、私は上馬場和夫氏・西川眞知子氏著「新盤インドの生命科学 アーユルヴェーダ」農文協刊を参考にしています。

日本でアーユルヴェーダを長年伝えていらっしゃる方々なので、様々な著書があります。
興味がある方はお二人の著書を、ぜひ一度手に取ってみてくださいね。

どんより気持ちも沈みがちな梅雨時。
外に出かけづらく、おうちで過ごす時間が多いからこそ、贅沢に、自分のためのメンテナンス時間を作ってあげましょう。

そして、当Spaceのヨーガセッションは、そんなメンテナンスにピッタリ。

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